車から降りてきたスゲの専門家のMさんと挨拶したらSさんが今日の段取りを説明するが、雨が降っているのでこの上のお花畑で観察したら、トンネル横の林道を行きましょうかと言うことになった。まずは水の元のお花畑でスゲのチェック。雨が降っているので防水コンデジだけ持って歩く。

この単語帳方式もグッドアイデアとほめてくれた
チャイトスゲ
チャイトスゲの穂先。穂先と言うことは雄花だと言う程度はネットで学習したのだ。
チャイトスゲはこんなところに生えている。普通に花を探しに来た人はこんなものに目もくれない。
ヤマシャクヤクの実
タマツリスゲ

上のチャイトスゲとは違うことは分かる。しかし何がどう違うのか具体的に説明しろと詰められてもそれは出来ない。まだ観察会は始まったばかりで何をどう見れば良いのかわかってないのである。
タマツリスゲ

SさんもMさんも目的のスゲを見つけたら何の遠慮も無く引き抜いている。普通の人は見向きもしない植物だし、1本抜いたぐらいで絶滅するものでもないと言うことだろう。そして翌日の観察会で分かったのだが、Mさんは宿泊した宿で持ち帰った標本スゲの同定、再確認作業をしていたらしい。このタマツリスゲも撮影後はMさんの標本採集バッグに納められた。
タマツリスゲ
ベニイトスゲ
ベニイトスゲの特徴は根元が赤いことらしい
お花畑で採取した標本スゲを水場できれいに洗って泥を落としている

右側のMさんの足元に注目。長靴だ。こんな天気の日にスゲを見るにはどんな格好で行かなければならないのか熟知しているのだ。ちなみに私は雨合羽の上着だけ来ている。

この後は風穴に移動して避難小屋に入りSさんとMさんはランチタイム。先に食べている私はその間避難小屋の軒先で標本の撮影。

ベニイトスゲ
なんか知らないけどSさんがイネ科植物の標本を採っていたのでそれも写す
少しズームイン
いかにもイネ科らしい実(蕾?)

さて、まだ二人はランチ中なので避難小屋の近くをウロウロしてみよう。

避難小屋前に植えられているヤマボウシ
ヤマボウシ
駐車場入り口のナワシロイチゴ

ランチが終わればトンネル横の林道に移動する。この林道は傘を差しながら観察できるので観察会にはもってこいの場所なのだ。

ユキノシタが咲いている
これは葉が小さいのでコウツギかな?
いよいよ林道に入ってスゲ観察会の本番。どんなスゲが待ち受けているのか?
こんな感じで見つけたスゲを観察しているのだ

赤いのは標本入れ。気になるスゲを見つけてはあの赤い袋に入れていく。
スゲ観察会は2日にわたって行われたのだが、唯一私が先に見つけて名前を言って正解だったスゲ

イトスゲ

葉がとても細い。今日見たスゲの中では最も細いスゲだ。
イトスゲ
ヒゴクサ

これもスゲの仲間とのこと
ヒゴクサ
ハナビゼリ

見るたびに成長しているのが分かるけど、まだ蕾らしきものは見えない
コジュズスゲだと言われたが、翌日の観察会での朝一番にコジュズスゲはタマツリスゲでしたと言われた。つまり宿に戻ってからも持ち帰った標本の確認同定作業をしていたと言うことになる。

と言うことでこれはタマツリスゲ。でも何を見て判断を変えたのかその理由は聞いてない。まだそこまでスゲにどっぷりつかってない私(-_-;)
コジュズスゲだと言われたけど翌日タマツリスゲに訂正
ベニイトスゲは多いので何度でも登場
ベニイトスゲの根元
コゴメウツギ
ソバナ
ミヤマタニソバ
オトギリソウの仲間?


ナガサキオトギリでは?と言われたが、私がナガサキオトギリとして植物図鑑に入れているのとはちょっと違うような???
私の方が間違っている可能性が大きいのに、まるで私が正しいかのように書いておこう(-_-;)
ヒメカンスゲ
ヒメカンスゲ
雨はやむ気配はない。それでも風が無いので傘を差して観察しながら歩ける。
ここにも茎の色が緑色じゃないヤマムグラみたいなのが有る。Sさんも最初はヤマムグラ以外の何か当てはまるような植物を考えていたが、結局は何かの環境に適応してこんな色になったんじゃないか?と言うことになった。つまりこれはヤマムグラの判断。
テキリスゲ
葉を触るとザラザラするが手が切れるほどでもないんじゃないかな?

天気が良ければコンデジでマクロ撮影するんだけど、雨なのでパス(-_-;)
アブラシバ

ちょっとスゲには似てないけどこれもスゲの仲間とのこと
アブラシバ
ケスゲ

毛スゲの名前のとおり毛が生えているのだがこの写真では分かりにくい
チャイトスゲ
チャイトスゲ

ベニイトスゲは根元も赤いし、穂先も赤いと言われたが、チャイトスゲは根元も穂先も茶色でベニイトスゲと区別すると言われた
林道を歩いて行くとあちこちでサワガニを見かける
ケスゲ
上の写真のトリミング

ピントぴったりじゃないけど毛が分かる写真がこんなのしか無いので仕方がない(-_-;)
サナギスゲ
サナギスゲ
カンスゲ

これは言われなくてもなんとなく分かるようになった
ヒメウツギの実
イワヤスゲ

わざわざ岩屋を漢字で書いたのは、このスゲが久万高原町の岩屋寺で発見されたからと言う説明を聞いたから
イワヤスゲ
イワヤスゲ

イワヤスゲ同定のポイントは聞いたと思うけど忘れた
イワヤスゲの根元

このイワヤスゲをここで見つけたことでスゲの専門家であるMさんでも少しだけ気分は高揚気味だった。私はこんな場面でよく使われている「テンションが上がる」と言う訳の分からん言葉は使いたくないのである。

なんなん???テンション上がるって
絶対に英語圏の人間には通用しない日本語だと思うんだけど。おっと今はスゲ観察会だった(-_-;)
イワヤスゲ
おー、サワダツの花を見つけた。サワダツの花を見るのはこれがまだ2回目? 植物図鑑用にまとめて整理しているサワダツの写真を見ると最初に見たのは2年前だ。

絶滅危惧種の希少な花でも毎年のように見ているのに、この花は滅多に見たことない
左手で枝を持って花だけを写す
タマツリスゲ
タマツリスゲ
林道歩きも終わり天狗の庭に降りていく
マルバマンネングサ
オオマルバノテンニンソウ

まだ蕾は出ていない
コミヤマカタバミが全部葉を閉じている

雨のせいなのか、時間的なせいなのか?
バイカウツギでは?と言われたけど???
ハナタツナミソウ
道の真ん中に出ているのは「イ」だと言われた。こんなところにイ? イグサのイだ。

竜神平のイを見ているので湿った場所に生えるのかと思ったら林道の真ん中に生えている
これは花? 実?
マスクサ

これもスゲの仲間だと言われて写したけど数枚写した中で一番まともな写真がコレ。また天気の良い日に写しに行きたいけど、もう一人では見つけることは出来ないだろうなぁ。
サワギク
水の元に戻って来た
坂道を降りる途中で写したノブドウ

トンネル横に停めたSさんの車を回収するために私の車に二人を乗せてトンネルに向かう。そこで今日は解散。お疲れ様でした。

家に帰ってテレビのニュースを見ていたら四国地方が今日から梅雨入りしたと見られているらしい。明日も雨の中の観察会だ。

今日の観察会の成果
下記のリストのようになった。13種のスゲを観察してそのうち植物図鑑にまだ入れてないのが7品種。植物図鑑の掲載種が一挙に増える。明日も楽しみである。

  名前 6/4時点での図鑑掲載 
 1 アブラシバ
 2 イトスゲ
 3 イワヤスゲ
 4 カンスゲ
 5 ケスゲ
 6 サナギスゲ
 7 タマツリスゲ
 8 チャイトスゲ
 9 テキリスゲ
 10 ヒゴクサ
 11 ヒメカンスゲ
 12 ベニイトスゲ
 13 マスクサ


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